フリーランスが法人化するメリット、デメリットのまとめ

kigyou_business_manフリーランスとして活躍して一定の収入が得られるようになると、「法人化」というものが一つの考えとなるはずです。法人化すれば税金面での優遇や信用度の向上などのメリットがあります。

一方で、会計や申告などの手続きはやや煩雑化することになります。また、従業員を雇用するようなケースでは社会保険料の会社負担分が負担になるケースもあります。

このようにフリーランスの法人化についてはメリット、デメリットの両方がありますのでここでまとめていきます。

フリーランス法人化のメリット

大きなメリットとしては「税金面でのメリットが大きい(節税)」「自分が社会保険に加入できる」「最大で2年間の消費税免除」「決算期の選択」「業務上の信頼度の向上」等が挙げられます。

税金面でのメリット

個人事業主の場合と比べて法人は経費の考え方が拡大しています。
個人事業主だと経費と認められない部分でも損金(経費)と認められる範囲が大きくなります。

役員報酬や役員退職金なども経費として認められますので、「倒産防止共済は個人事業主・フリーランスにとっては損な制度?」などでフリーランスとは相性があまり良くないと書いた節税策も有効に活用することができます。

 

社会保険に加入できる

これも大きいです。
一人でも株式会社なら社会保険への加入義務が生じます。社会保険は「健康保険(多くの方は都道府県の協会けんぽ)」に加入することになります。また、国民年金でなく「厚生年金」に加入することになります。

支払うコスト自体は大きいかもしれませんが、

国民健康保険よりも社会保険の健康保険の方が保障内容が充実しています。たとえば、「傷病手当金」などは経営者であっても適用されますので、万が一の怪我や病気で働けなくなった場合でも一定の収入を担保できます。

また、厚生年金に加入することで、将来の年金を増やすことが可能になります。フリーランス(自営業)が加入する国民年金のみよりも老後の収入が安定します。
参考:意外と知らない国民年金と厚生年金の違い

 

最大で2年間の消費税免除

フリーランスの方で法人化を考えるような方は年収(売り上げ)が1000万円を超えている方も多いでしょう。

日本における消費税は売上1000万円以下の場合は免税となります。ただし、1000万円を超えた場合は課税業者として消費税の納付が必要となります。

年収が1000万円を超える場合は、資本金1000万円未満で法人化した場合には新たに2年間の消費税免除となる場合があります。

フリーランスとして消費税の課税業者となるタイミングというのは法人化を考える一つのタイミングともいえるでしょうね。

 

決算期を自由に変えられる

個人事業(フリーランス)の場合、決算は1月~12月の課税年度となります。一方で法人の場合は自由に決めることができます。

3月決算とする会社も多いですが、繁忙期を避けて5月とか10月といったような時期にすることも可能です。売り上げの入金時期に偏りがある事業をしているような場合はそうした入金のタイミングに合わせた決算期の設定をお勧めします。

 

社会的な信頼度がアップする

これは大きいですね。
人を雇う場合も法人として募集する場合と個人事業として募集する場合とではやはり違ってきます。

また、仕事上の契約などでも大きな会社等は口座を作るにあたって法人でないとダメというケースも多いです。
場合によっては別の会社を一社かませて取引をして無駄にその間に入る会社に手数料を抜かれるなんてケースも往々にしてあります。

法人化しておけばこんな問題もなくなりますね。

 

フリーランス法人化のデメリット

メリットだけではありません。いくつかデメリットもあります。

登記などの手間やコストがかかる

法人化するにあたっては法人登記が必要になります。この登記や関連事務だけで印紙税などが20万円近くかかります。
また、専門家(司法書士や行政書士等)に依頼をするとプラス数万円の費用がかかることになります。

まあ、これは一度きりですが、登記内容に変更がある場合は修正の登記などが必要になります。

 

赤字でも税金が発生する

法人化した場合、法人住民税の均等割りなどの税金が固定的に発生します。これは赤字の場合でも必要になります。年数万円程度ではありますが、法人として存続するだけで必要になる税金になります。

 

従業員を雇用している場合は社会保険料負担が生じる

個人事業主でも常時5人以上を雇用している場合は従業員を社会保険に加入しなければなりませんが、それ未満なら不要です。

ただし、法人化した場合、たとえ1名でも雇用した場合には社会保険に加入する必要があります。ちなみに、社長一人でも実は強制加入となります(社長としての報酬が無給なら別)。

社会保険料は半分は会社負担になりますので、雇用に関するコストは確実にアップすることになります。

 

色々な手続きが増える。専門家に頼るなら費用も

法人化すると様々な手続きが増えます。正直、従業員がゼロならそこまで大きく負担が増えることはないですが、従業員を雇用するとやはりそうした行政面の手続きは大きく増えます。

確定申告も個人事業として行うよりも項目が増えてややこしくなってきます。社会保険労務士や税理士などの専門家に依頼する場合は年10万~30万円ほどのコストアップを考える必要があります。

 

まとめ

税金面の損得でいえば課税売上が500万円を超えるなら法人化を検討。1000万円を超えるのであればほぼ確実に法人化する方が、お得になると思います。

以上、フリーランスが法人化するメリット、デメリットのまとめでした。法人化を考えているフリーランスの方の参考になれば幸いです。